自分の病気からオステオパシー最終回
いよいよこのシリーズ最終回を迎えます
今日これから書くことが今現在病気で苦しんでいる人達の何かきっかけになれば良いかなと思います。
結果的に私は腎不全という病気を通して様々な事を体験してきました
今冷静にその当時の自分を客観的に分析してみると
●何とかして病気を治そうとしていた
●病気と戦っていた
●毎日病気の事ばかり考えていた
●生活の基本が病気を中心に回っていた
これら全てのキーワードに「病気」という言葉が入ります
一方、オステオパシーの哲学を学んだ後の自分は
●病気を治そうとしない
●病気と戦わない、病気と向き合わない
●毎日、健康とは何かを考える
●生活の基本は健康を感じる事に集中する
どうでしょうか?
もうお気づきですよね?そうです病気をする前と後で考え方が真逆になっています
もちろん、病気で苦しんでいる時に私自身もこの様な考え方は持てませんでした
良く人からこんなに大変な病気をする人は「神様から選ばれた人よ、だからあなたはきっと乗り越えられる」
病気を経験した人はこのような言葉を聞かされたことは1度はあると思います
私はこの言葉を聞くたびに「はぁ?あんたに俺の気持ちがわかってたまるか‼」こう思ってました
病気で苦しんでるときにこの様は言葉はとてもイライラした気持ちになったのを覚えています
しかし今はこの言葉はその通り、間違っていないと思います
病気を体験したからこそ、人間には何故病気や健康といった物があるのか?
そして、人は何の為に生れるのか?
同じ人間でも、全く病気することなく人生順風満帆に行く人もいれば、何をするにも壁にぶち当たり苦労する人もいる?
何故なんだ?
私は病気をしてからこの様な事をずっと考えていました。
そしてその答えを求めていた時にオステオパシーの哲学に出会ったのです
そのオステオパシーの哲学の中で、私の心にとても響いたフレーズが
オステオパスとしての仕事は「病気を見つける事ではない、健康を見つける事にある」A・Tスティル
そしてさらに、オステオパシーの治療とは自然の力が治療を行いオステオパスは患者の内在する治癒力を最大限引き出すことである
ここで1番理解して頂きたいことは、オステオパシーというのは病気を無理に治そうとはしていないという事です
実はその病気を一生懸命治そうとする行為には意味がないんです
病気というのはそれまでのプロセスがあります
オステオパシーは病気を治そうとするのではなく、その病気が作られたプロセスをひも解いていくのです
身体はわかってもらいたいんです、もっと自分の身体を愛して欲しかったんです
それが長い間おろそかになったことで不調をきたし、かまって欲しかったんです
つまりは病気を通して訴えかけていたんです
病気をした当時の私の生活もそうでした、毎日予約で忙しく、お昼も車の中で10分で終わらせ、休憩も取らずに仕事ばかりして
仕事が終わればジムでトレーニング、帰宅は毎日夜の11時過ぎ、そこから夜ご飯を食べて寝る
時間のサイクルがめちゃくちゃでした
忙しかった分、お金は20代にしては結構持っていました
しかし私は自分の身体を愛する事をしなかったのでそれ以上のものを失ってしまったのです
私の腎臓はもう一生戻ってきません、今の移植腎がダメになれば透析の生活です
この代償はやはり大きいです
この様な経験をした自分だからこそ言える事があるのです
どうか皆さん気づいてください、結構無理していませんか?
精神的、肉体的にきつい時は一旦立ち止まり休息してください
その休息がいかに私達の奥底にある永遠に流れ続けている健康というものを喜ばせるのかを知ってください
そのお手伝いをするのが伝統的なオステオパシーの役割です
以前、同僚のオステオパスがこんな事を言っていました
「女性ってネイルや美容院にばかりいって外見を良く見せるけど中身に殆どお金をかけないですよね」
私はこのフレーズを聞いた時なるほどなぁと共感しました
今皆さんが楽しんでいる食事、お酒、ネイル、美容、仕事、これら全て健康であるから出来る事で、病気をすれば好きなお酒も飲めない、食事も制限され、痩せたり、薬で太ったり全て出来なくなります
今世の中はコロナウイルスで大変な状況になっています、まだこの問題は終わらないでしょう
私は、これにも意味があると思っています
ワクチンや薬が出来ない今どうしたらよいか?
それは自分の身は自分で守る事です、食事、運動、睡眠を基本とし心と身体のバランスを良くしておくこと
これしかありません。
これまでの困った時は薬だのみの生活を見直し、自分自身の体と心をもっと観察しなければならない時代に突入しているのだと思います
「自分で自分の身を守る時代」になっていくと思います
私の治療院は休業要請の対象外でしたのでずっと営業を続けておりました
そんな時に来ていただいた患者様は皆口を揃えて、
先生、この様な状況だからこそオステオパシーをしっかり受けて身体と心のバランスを取っておかないといけませんね!
と言ってくれました。本当に嬉しかったですね。
私は、オステオパシーの哲学によって救われた一人です
今度は私が救う番だと思っています、どうか病気で悩まれている方が少しでも楽になれるようお手伝いが出来れば幸いです
このシリーズを最初から読んでくださった方々には本当に感謝いたします
これからも、書きたいと思ったときに書きたいことをどんどん書いて行きたいと思いますのでどうぞよろしくお願い致します。
ありがとうございました。
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